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2020/09/16 11:41
大分県別府市のセレクトショップ『SELECT BEPPU』です。
今回は、別府竹細工の伝統工芸士、清水貴之さんの工房におじゃましてきました。
清水さんは、日本国内にとどまらず、パリやニューヨーク、インドネシアなど海外にも活躍の場を広げています。
(画像:清水さんのInstagram (@takayukishimizu_bamboo) より引用)
大学在学中は商学部で学んでいたという清水さんですが、学生生活を送る中で「自分の手でモノをつくれるようになりたい」と思い至ったそうです。
ものづくりを学べる学校を調べていたところ、別府竹細工の職業訓練校と出会い、卒業して師匠となる森上仁氏のもと4年間修業。2007年に独立されて今に至ります。
清水さんの商品の魅力は、丁寧に積み重ねられてきた技術と独創性のバランス。
制作する上で大切にしていることについてお伺いしたところ、
「オーダー頂いた内容をもとに、相手が気に入ってもらえるものをつくるということ。自分のこだわりよりも相手がいいなと思ってもらえるものを作ることを大切にしている。」とのことでした。
依頼主の要望を大切にする姿勢があってこそ人の心を動かす商品が作れるのだな、と胸に残る言葉でした。
話を伺っていると、ひごを作っているところを見たことがない私たちに
清水さんが「見たことないん?今からやってみようか」と快く竹ひごづくりの工程を見せてくれました。
この時清水さんがひごづくりに使っていた道具は、てのひら程の大きさの使い込まれた刃物のみ。
まずは丸竹を縦に割ってある程度細くなったら、内外に半分に割く。
また割って薄く割いてを繰り返して、厚さと幅のバランスを取りながら目指すひごのサイズに仕上げていきます。
会話しながらも手際よくどんどんと竹ひごの形が作られていきます。
出来上がった竹ひごは4枚に薄く割かれ、あっという間に商品が出来上がりました!
現在、清水さんは東京と別府の工房を行き来して制作を行っています。
今、興味があることは、海外に長期滞在して制作すること。展覧会やワークショップ等で足を運ぶ機会が多いフランスには挑戦的で自由な作品を受け止める気風があり、制作の場としても興味をもっているそうです。
空間全体を用いて展示を行うインスタレーションの機会も増やしていきたいと話してくれました。
(画像:2018年ニューヨークでのインスタレーションの様子)
これからやってみたいことをお伺いすると、
「20代は、竹で生きていくために死に物狂いで、30代は、ひたすら手を動かし数をこなした。40代では、じっくり考えて一つ一つの作品をつくっていきたい。」とのこと。
別府に脈々と受け継がれてきた竹細工の伝統を基盤に、現代に合わせて変化をし続ける清水さんの作品と制作の姿勢に、伝統工芸の未来を拓いていく力強さを感じました。
当店では清水さんの作品として箸置きやピアス・イヤリング、ブローチ、ペンダントなどを取り扱っております。
9月下旬以降には当店限定のオリジナル商品も発売予定です。こちらもお楽しみに!
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SELECT BEPPU
BASE https://www.selectbeppu.com/
Instagram https://www.instagram.com/selectbeppu/