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2020/12/08 18:22

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大分県には国から伝統的工芸品として指定された「別府竹細工」があります。
大分県はその竹細工の主材料である真竹の生産量が日本一。
そして、別府市には日本で唯一、竹工芸の技術を習得できる公立の職業訓練施設「大分県立竹工芸訓練センター」があることを、
皆さんご存じでしょうか?


(写真:竹工芸訓練センター内別棟展示室の様子)

先日、この訓練センターのご出身で、5年間講師をされていた
竹工芸作家の松田浩樹さんに「大分県立竹工芸訓練センター」を案内していただきました。

(写真:松田浩樹さん)

訓練センターは1学年12名で2年制。
竹工芸に必要な知識や技術、さらには商品開発や起業に必要な知識までを幅広く習得するカリキュラムが組まれているそうです。
日本で唯一の訓練校ということもあり、毎年全国からの応募があり、他県から別府に移住される方も多いそう。

私たちが一番最初に見学させて頂いた教室は、4月に入学されたばかりの1年生のクラス。
1年生では竹工芸の基本知識を徹底して学び、8種類の基本課題を制作していくそうですが、この日は、基本課題の1つである網代編み小物入れの制作中でした。


黙々と目の前の竹ひごと向き合い作業する方、先生に指導していただいている方など、
個人個人が竹と向かい合いながら制作している様子が印象的。


(写真左:見本、写真右:1年生の生徒さんが制作途中のもの)

訓練生の方たちは、入校して初めて竹工芸の技術を学ぶ方がほとんど。
入校してから数カ月で、丸竹から数ミリのひごを作り、このような商品を制作出来ていることに驚きました。

次に案内して頂いた2年生のクラスでは、訓練生それぞれが自身でデザイン、設計した作品を作り上げています。
細いひごを手際よく編んでいる方、染色室で素材の竹の染色作業をされている方など、行っている作業もそれぞれ。


材料となる竹を保管している竹材庫では、端材の竹を使用して、必要な材料を自ら作っている方も。

1年生の間は、指定された竹ひごの長さや数で作品を作りあげますが、
2年生になると、作品のデザインを考え、必要な竹ひごの長さや数も自分で計算し、作り上げていかなければいけません。

「こういうものをつくりたい!」と頭で思い浮かべても、竹ではどうしても出来ないものもあるそう。
竹の可能性を模索しながら、それぞれの感性で作品を生み出そうとしている様子が伺えました。


校内を案内して頂いている途中、階段の踊り場壁面に、「宇宙」というタイトルの付けられた
ひと際目を惹く大きな作品がありました。


この作品は、30年前に校舎を建て替えた時の訓練生によって作られた合作とのこと。
30年の月日を経て、竹そのものは濃いあめ色へと変化し、ぐっと深みを増し、迫力も増したように感じました。

竹細工は年月を経て、使い込むことでも色や風合いが変化していくのも魅力の一つ
別府で受け継がれている伝統的な技術で、丁寧に編まれた編み目の美しい竹細工をご自宅でも楽しんでみませんか。


当店では松田さんをはじめ、竹工芸訓練センター出身の竹工芸作家さんの作品をお取り扱いさせて頂いております。




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