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2021/05/14 17:03

ご家族でものづくりや音楽活動をされている『nelco』。

今回は、SELECT BEPPUでも人気の鳥ブローチを作っている、手芸家のヒライユミコさんにお話を伺いました。


『nelco』が誕生したのは2005年。

「たのしいことだけやっていくとか自分のリズムで生きるとかやってみたら意外とできちゃったりして」をテーマに手芸家のユミコさんとロックバンド マーガレットズロース、The Old&Modernsのギター&ボーカルのマサヤさんが、結婚を機に結成したユニットが『nelco』です。

今では娘のしまちゃんと息子のじんたくんもメンバーに加わり、それぞれの変化や興味のあることに合わせて活動を続けています。


(マサヤさんの絵(左)とじんたくんの絵(右)が並ぶ食器棚。)


そもそもユミコさんが手芸をはじめたきっかけはというと?

「小さい頃同級生が近所にいなくて一人遊びをする時間が多かったので、気が付いたら手を動かして何か作ることをやってました」

そんな根っからのものづくり人のユミコさんが『nelco』発足当初から作り続けていると言うのが、

こちらの『まえいさん』というぬいぐるみです。


(ユミコさんとまえいさん第一号)


『まえいさん』というのはユミコさんの旧姓なのですが、出来上がったぬいぐるみを見て

「なんかユミコに似てるね」というマサヤさんの一言からその名がついたのだそうです。

こちらはなんと作り続けて十数年!

今年に入ってできた記念すべき100は別府のカレー屋『TANE』の息子さんがかわいがってくれているそうです。

  

(第一号のまえいさん(左)、まえいさんを小さくしたまめいさん(中央)、ブローチや手ぬぐいなど様々なグッズにはユミコさんの遊び心と手芸センスが溢れている。)


 

また、『鳥ブローチ』の制作過程も見せて頂きました。


こちらは2015年に熊本で開催された『小さなとり展』というグループ展のために作ったのがきっかけで生まれた商品だそうですが、

その後マサヤさんのライブの物販で人気が出て、現在まで続くロングセラー商品となっています。


鳥ブローチは色の組み合わせがそれぞれに異なる一点物。

色違いで購入されるリピーターの方も多く、色合いはユミコさんが「これがいいな」と思うものだったり、

季節に合う色やお客さんの反応をみて決めているのだそうです。


そんな風に楽しみながらものづくりを続けられている印象のユミコさんですが、

実は雑貨を作るのがいやになった時もあったのだそうです。

 

「以前、神奈川に住んでいた時に小皿の雑貨を量産してた時があって、

安いお店で素材を探したり選んだりしている時に

『こんなにたくさん作って何になるのかな』と、ふといやになっちゃって。

その時に、どうせ作るんならいいものを作ろうということに決めたんですね。

環境面だけじゃなくて、気持ち的にも。

その後から一点物のTシャツを作ったりと手をかけて雑貨を作るようになりました」

と語るユミコさん。


それから2011年の震災をきっかけに熊本に移住。

当時は大きな空き倉庫を利用した雑貨屋兼イベントスペースとして

定期的にライブやイベントを開催していたそう。

 
(2013年のマルシェイベントの様子)


その後別府に居を移し、ご夫婦で雑貨の制作販売やライブを続けています。

昨年、ユミコさんは『おかずzine』という小冊子を隔月で発行。

マサヤさんは、オンラインで他県の会場と繋げてライブを行う『全日本ロック駅伝』を開催しています。

また、今年の5月には小学6年生のじんたくんが初めて個展を開催するなど、

家族それぞれの表現活動が変化しながら続いています。

 
(ユミコさんが隔月で発行している『おかずzine』。チャレンジしやすいお料理レシピだけでなく、それにまつわるエピソードやコメントなども面白い。)


気負いのない姿で朗らかに表現活動を続けている『nelco』。

そんな家族の姿そのものが、見る人にじんわりと、そして軽やかに

『こういう生き方もあるんだよ』というメッセージを届けてくれているように思います。

 


 
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