blog

2021/10/13 12:00

大分県別府市のセレクトショップ『SELECT BEPPU』です。


前回の記事では温泉染研究所の行橋智彦(ユキハシトモヒコ)さんに取材させて頂いた内容をご紹介しましたが、今回は『おうちで天然染色キット』を使った温泉染のやり方についてご紹介します。




♨︎キット内容

・染色用オーガニックコットン靴下1足

・染色用ノーズワイヤー付き布マスク1枚

・染色用てぬぐい1枚

・コットン巾着トート1

・無臭柿渋液200ml x 2パック

・湯の花パック3個

・説明書

・ビニール手袋 2セット


♨︎その他準備が必要なもの

・染めたいもの

・水・お湯

・計量カップ

・ボウルやバケツ 2つ

・中性洗剤

・割り箸


(キットを使って染められた和紙。染め方によってさまざまな模様や色が表現できる。)


大まかな温泉染の手順としては、

1.下準備

2.染める

3.媒染する

4.乾燥させる

の4工程があります。


まず下準備では、生地が浸るくらいの量のぬるま湯と中性洗剤小さじ一杯を容器に入れ、染めたいものを洗います。水でよく濯ぎ、軽く絞ります。


次に染めの工程では、柿渋液を入れた容器に染めたいものを入れてよく揉みます。15分ほど揉んだあとは軽く絞って広げます。この時、濡れた状態で次の媒染にすすむこともできますが、一度乾かしてからの方が染料が定着し、きれいに発色するそうです。


そして温泉染の醍醐味である媒染へ。別容器に熱湯と湯の花パックを入れて、湯の花を溶かします。温度が冷めてきたらパックを取り、染物を浸します。液に浸した瞬間に変化する色味に注目です。


最後に水でよくすすぎ、絞ったものをポリ袋やゴザの上などで干して、乾燥したら出来上がり。





(キットについている巾着トートも染め方によって色んなデザインが可能。)




また今回は和紙を使って板締めのやり方と媒染のコツについても教えていただきました。


まずは紙を蛇腹折りにして、更にそれを三角形や四角形など好きな形に折り込んでいきます。



次に、紙の好きな箇所を二本の木材で挟み麻紐や荷造り紐などで固定します。

この時にできるだけ強く締めるのが、きれいに色の変化を出すコツだそうです。



これで媒染前の下準備が完了。


次に、ボウルに湯の花をお湯に溶かして、媒染液を用意します。

ほんのりと立ち昇る硫黄の香りに、温泉気分を味わえるのは嬉しいところです。



そして染物に液を浸けていきます。浸けた途端に今まで淡いオレンジ色だった和紙が徐々に深い茶色へと変化していきます!




重なって折り曲がってるところは液が入りづらいので、お掃除用などの小さな角スポンジを使って液を浸透させます。

10分ほど浸したのちに軽く絞って開いてみると、こんな模様が出来上がりました。



今回は紙を染めましたが、綿や麻、絹、毛などの天然素材やレーヨン、木材なども染めることができます。


また、板締めは少しハードルが高いなと感じる方でも、布を小さく丸めて霧吹きで染料を吹きかけるだけでも、下記の写真のような染めが可能ですよ。






凝ろうと思えばどこまでも探求できて、手軽に一点ものの模様をつくることもできる。老若男女問わず楽しんでいただけるのはこの『天然染色キット』そして温泉染の大きな魅力ではないでしょうか。



 
・  ・  ・  ・  ・  ・  ・


SELECT BEPPU

BASE https://www.selectbeppu.com/

Instagram https://www.instagram.com/selectbeppu/